須弥山(しゅみせん)
古代インド神話および仏教の世界観において、宇宙(世界)の中心にそびえ立つとされる巨大な聖なる山です。サンスクリット語の「メル山(Meru)」または「スメール山(Sumeru)」の音訳で、意訳すると「妙高山(みょうこうさん)」とも呼ばれます。 現実の山ではなく仏教の宇宙論(世界観)における架空の山であり、その周囲に私たちの生きる世界や、神々が住む天上界が広がっていると考えられています。
仏教では、一つの太陽と月が照らす範囲を「一世界」と呼び、7つの金色の山脈と八つの海が年輪のように重なる構造をしています。その中心にそびえるのが須弥山です。
須弥山の遥か南の海に浮かぶ「瞻部洲(せんぶしゅう/南贍部洲)」という大陸に、私たち人間が住んでいるとされています。
- 上空(須弥山の上の天界): 山頂のさらに上空には、梵天(ぼんてん)などが住むさらに高度な天界(色界・無色界)が層をなしています。
- 山頂(帝釈天): 頂上には「忉利天(とうりてん / 33の神々の世界)」が広がり、その中心で帝釈天(たいしゃくてん)が城を構えて支配しています。
- 中腹(四天王): 山の中腹には東・南・西・北を護る四天王(持国天・増長天・広目天・多聞天)が住んでいます。
- 周辺(人間の世界): 須弥山の周囲の海には4つの大陸(四大洲)があり、そのうち南にある「瞻部洲(せんぶしゅう / 閻浮提)」に私たちが住む人間界があるとされています。
- 地下(地獄): 地下深くには、地獄道が広がっています。
日本の寺院建築や美術にも、須弥山の世界観は強く反映されています。
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須弥壇(しゅみだん): 本堂の最奥で本尊(仏像)を安置する一段高い台座のこと。これを「世界最高の場所である須弥山の山頂」に見立て、そこに仏が鎮座していることを表しています。
・庭園(枯山水): 寺院の庭園において、大きな立石を中心に配して「須弥山」に見立てる様式(須弥山石組)が多く見られます。