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名所めぐりは過去に行ったことのある土地の紹介です。

どこへ行ったのか忘れてしまうので独遊庵の名所めぐり

飯降山(いぶりやま)昔話

飯降山(いぶりやま)の昔話は、三人の尼が修行中に天から降ってきた飯を独り占めしようと互いに殺し合い、最終的に飯が降らなくなったという物語。

昔、三人の尼さんが山に入って修行をしていました。

山には住む家もなく、殺生も禁じられているので、食べるものと言えば草や木の実などでした。三人は励まし合いながら、助け合って過ごしていました。

中でも一番年上の尼さんは、笑顔の素晴らしい方で、信仰に生きるとはこんなに素晴らしいのかと感心するほどでした。
飯降山
ある時、不思議なことに空からおにぎりが3つ降りてきました。きっと、自分たちの日頃の精進のご褒美として、神様がお恵みくださったのだろうと考えて、感謝してありがたく食べました。

それからも毎日毎日、空からおにぎりが降ってきました。しかし、一人1個のおにぎりだけでは物足りなくなり、もっともっとおにぎりを食べたいと考えるようになりました。

ある時、年上の尼さんがもう一人の尼さんと結託し、二人で年下の尼さんを殺しました。これで「おにぎりの分け前が増えるハズ」とワクワクしながら、おにぎりの降る場所へ行ってみると、その日からおにぎりは2個しか降ってこなくなりました。

やがて、もう一人の尼さんが仲間の尼さんを殺したことを悔いるようになりました。一番年上の尼さんは、その尼さんを殺しました。「これでおにぎりを独り占めできるかもしれない」と、おにぎりの降る場所へ行ってみると、それ以来おにぎりが降ってくることはありませんでした。

年上の尼さんは、飢えてよろよろになって山を下りました。こういった話から、この山を「飯降山」というようになりました。

天からの恵みが人間心理と結びつくことで災いをもたらす教訓的な話
福井県の飯降山に伝わる伝説

関連

  • 飯降山は、泰澄大師が天から降ってきた飯を食べて山ができた。
  • 飯降山は福井県福井市と大野市の境にある標高884mの山で、奈良時代の高僧・泰澄大師が「空から飯が降るのを見た」と伝えられる霊山
  • 信仰心と欲望の葛藤、人間の業の深さを描いています。最初は助け合っていた三人が、食への欲望から次第に堕落していく様子は、極限状態における人間の本性を浮き彫りにします。