弟の春山之霞壮夫が母の助けを借りて求婚し、結婚した。結末は、兄の秋山之霞壮夫との賭けの物語。
伊豆志神社(
出石神社(いずしじんじゃ))の
八座の大神には娘がいて
伊豆志袁登売神イズシオトメノカミと言い、いろんな神々が妻にしたいと狙っていが、だれも結婚できなかった。
そこに兄の
秋山之下氷壮夫アキヤマノシタヒヲトコと弟の
春山之霞壮夫ハルヤマノカスミヲトコという二名の神の兄弟がいて、兄は弟に伊豆志袁登売神イズシオトメノカミに相手にされなかったのでお前が付き合えたら、着物全部脱いで、酒やご馳走やらをおごってやると言った。

弟は簡単だと言って、一部始終を母親に伝えると、母親は一晩のうちに藤葛で全ての衣類と弓矢を作り、弟に着させて
伊豆志袁登売神イズシオトメノカミの元へ送りだした。
すると衣装や弓矢が藤の花で満開となったので、その花咲き誇る弓矢をかわやに立て掛けておいた。
かわやで不思議な弓矢を見つけた伊豆志袁登売神イズシオトメノカミは、それを持ち帰った。
その時、弟は一緒に部屋に入ることに成功し、子供を授かったが、兄は悔しすぎて自ら言い出したのに罰ゲームをしなかった。
弟がそのことを母親に告げると、母親は、「嘘をつくなんて人間みたいな真似するな」と怒り、兄に呪いをかけてしまった。
これで兄は8年もの間、重い病気で苦しんだ。
兄が母親に許しをこうてやっと呪いは解け元通りになった。
- 八座の大神(やざのおおかみ)は、主に出石神社の「伊豆志八前大神」(いずしやまえのおおかみ)を指します。これは、新羅の王子である天之日矛(あめのひぼこ)が持ってきた八種の神宝(珠二貫、比礼(ひれ)四枚、鏡二枚)が神格化したものです。
- 伊豆志袁登売神(いづしおとめのかみ)は美しい乙女神で、多くの神々が求婚したものの、誰一人として成功しなかったという特異な存在
- 秋山之下氷壮夫(あきやまのしたひおとこ)は秋の山を神格化した神で、弟の 春山之霞壮夫(はるやまのかすみおとこ) とともに語られる「秋山春山説話」(求婚の賭け)の主人公
- 春山之霞壮夫(はるやまのかすみおとこ)は春の山を神格化した神で、兄は 秋山之下氷壮夫
- 出石神社(いずしじんじゃ)・兵庫県