天皇家に代々伝わる宝物である八咫鏡(やたのかがみ)、草薙剣(くさなぎのつるぎ)、八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)の総称
天照大御神が皇孫の
瓊瓊杵尊に授けたとされており、これらは祭祀の際に用いられたり、神霊が依り代とする道具だったりしますが、その実物は代々の天皇でさえ観ることができない秘宝とされています。
八咫鏡(やたのかがみ):神霊が宿るとされる鏡で、現在の
伊勢神宮の内宮に安置されているとされています。
製作者:
天津麻羅(あまつまら)と
伊斯許理度売命(いしこりどめのみこと)の二柱の神。
経緯:
天照大御神が岩戸に隠れた際、世界が暗闇に包まれた際、この鏡で天照大神を映して興味を持たせ、外へ引き出すきっかけとなったとされています。
草薙剣(くさなぎのつるぎ):
素戔嗚尊が
八岐大蛇を退治した際に得たとされる剣で、現在は
熱田神宮に本体が安置されているとされています。
製作者:神話では、
素戔嗚尊が八岐大蛇を退治した際、その体から出てきた剣が草薙剣になったとされています。
経緯:
素戔嗚尊が
八岐大蛇を退治した後、高天原にいる姉の
天照大御神に献上した宝物です。
八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま):皇室の賢所に鎮座しているとされ、他の二つと異なり、皇居に本体があるとされています。
製作者:不明ですが、日本神話における天津神、あるいはイザナギによって造られたとされます。
経緯:
天照大神が
瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)に授けられた宝物の一つです。
壇ノ浦の戦いでは、二位の尼が安徳天皇を抱いて入水し、三種の神器のうち宝剣(草薙剣)も共に水没して行方不明となりました。
勾玉と神鏡(内侍所)は回収され、それぞれに皇居と
伊勢神宮に祀られていますが、失われた宝剣は皇居にある草薙剣の「形代」だったという説もあり、現在も
熱田神宮に伝わる本体とは異なります。
三種の神器の行方
宝剣(草薙剣):安徳天皇と共に二位の尼が海に沈み、行方不明になりました。源氏の探索にもかかわらず発見されませんでした。
勾玉(八尺瓊勾玉):回収され、後に皇居に祀られるようになった勾玉の「形代」とされています。
神鏡(八咫鏡):回収され、
伊勢神宮に祀られています。
これらの宝物は天照大御神が皇孫の
瓊瓊杵尊に授け、
天岩戸隠れ神話など、多くの神話と共に受け継がれています。
- 天津麻羅(あまつまら)とは、鍛冶の神で、『古事記』の天岩戸隠れ神話で、天照大神を外へ出すための八咫鏡(やたのかがみ)の製作に関わった鍛冶人として知られています。高天原にいた神で、一般には天目一箇神(あめのまひとつのかみ)と同神と考えられ、鍛冶技術を持つ集団の祖神ともされますが、神名に「神」「命」の尊称がないなど謎も多い存在
- 伊斯許理度売命(いしこりどめのみこと)石凝姥命は、鏡作りの女神で、天照大御神が天岩戸に隠れた際、彼女を外へ誘い出すための八咫鏡(やたのかがみ)を鋳造(ちゅうぞう)した神様です。天糠戸(あめのぬかど)の子神であり、鏡作部(かがみつくりべ)の祖神とされ、鋳造技術の神、工芸の守護神としても崇敬されています。
- 天糠戸(あめのぬかど、あまのぬかど)とは、鏡作りの神で、天照大神が天岩戸に隠れた際に、太陽の光を取り戻すための鏡(八咫鏡)を造ったとされる神です。『日本書紀』では「天糠戸者(あめのあらとのかみ)」とも表記され、鏡作部の祖神であり、石凝姥命(いしこりどめのみこと)の親神(または子神)にあたります。
- 伊勢神宮
- 熱田神宮