吉祥山 永平寺(きちじょうざん えいへいじ)
曹洞宗の大本山で、道元禅師が寛元2年(1244)に開いた日本最大級の禅修行道場です。 現在も約200名の雲水が日夜修行する「生きている禅寺」であり、曹洞宗の二大本山(永平寺・
總持寺)の一つとして宗派の中心的役割を担っています。
700年以上の歴史:道元禅師によって創建されて以来、700年以上にわたって伝統が守られ、僧侶たちが修行を続けています。
名前の由来: 当初は「傘松峰大仏寺(さんしょうほう だいぶつじ)」と名付けられましたが、のちに「永久の和平」を願い、中国の年号にちなんで「吉祥山 永平寺」と改名されました。
◎永平寺の特徴
・僧堂での「起臥坐食」すべてが修行
・
雲水は「一日一食粥・一食飯」の伝統的食事
・作務(掃除・労働)を重視する禅風
開業: 1244年
開山:
道元・中国(宋)に渡って禅を学び、帰国後に日本で曹洞宗の教えを広めました。そして1244年、越前国(現在の福井県)に永平寺を建立しました。
創建年: 寛元2年(1244年)
宗派:
曹洞宗
寺格:
大本山
山号: 吉祥山
本尊:
釈迦如来・
弥勒菩薩・
阿弥陀如来(
三世仏)過去・現在・未来の三世(さんぜ)を表す3体の如来
開基:波多野義重
文化財:普勧坐禅儀(国宝)、梵鐘、道元禅師嗣書、山門、中雀門ほか(重要文化財)
主な特徴と見どころ
・
「只管打坐」の精神: 道元禅師が唱えた「ただひたすら座禅する」という理念(只管打坐)を守り続けています。座禅だけでなく、掃除や食事といった日々の作法すべてが修行と位置づけられています。
・
七堂伽藍(しちどうがらん): 僧侶の修行や生活に不可欠な7つの主要建物(山門・仏殿・法堂・僧堂・庫院・浴室・東司)が回廊で結ばれています。修行中の雲水たちが毎日磨き上げているため、木の床や階段は廊下に至るまで美しく光り輝いています。
・
傘松閣(さんしょうかく)の天井画: 「絵天井の大広間」として名高く、昭和初期の日本画の巨匠144名によって描かれた230枚の色彩豊かな花鳥画の天井画が敷き詰められています。
・
三黙道場(さんもくどうじょう): 僧堂(座禅と睡眠の場)、浴室、東司(お手洗い)の3箇所では一切の私語が禁じられており、厳粛な日常修行の現場となっています。
・
唐門(勅使門): 天皇からの使者を迎えるための門で、普段は固く閉ざされています。永平寺の住職(貫首)が新しく就任する際や、修行僧が入山・下山するなどの特別な時にしか開かれません。
・
うっそうとした杉木立と回廊: 樹齢数百年を超える巨木に囲まれた境内は、一歩足を踏み入れるだけで心が洗われるような静寂に満ちています。建物同士をつなぐ長い階段の回廊はピカピカに磨き上げられており、修行僧たちの丁寧な掃除の精神を感じられます。
- 雲水(うんすい)とは、禅宗(曹洞宗・臨済宗)の修行僧のことで、僧堂に起居し「坐禅・作務・食事・睡眠」すべてを修行として生活する者を指します。 僧侶の中でも、特に「修行期間中の若い僧侶」を意味する専門用語
なぜ“雲”と“水”なのか:雲のように形にとらわれず漂う 水のように器に応じて姿を変える → 禅僧が固定した場所や立場に執着せず、修行のために諸方を巡る姿を象徴した語。
「僧侶の卵」ではなく、正式な僧侶でありながら修行段階にある者という位置づけ。
● 坐禅(僧堂の中心) 一日数時間以上 起床直後・夜間にも坐禅
● 作務(掃除・労働) 庭掃除、雪かき、炊事、薪割りなど 「作務即禅」=労働そのものが修行
● 食事(曹洞宗は特に厳格) 朝:粥 昼:飯 夜:軽食またはなし 食事作法は厳密(応量器を用いる)
● 睡眠 僧堂の坐禅用座布団の上で寝る(曹洞宗) 臨済宗は僧堂と寮舎を併用する場合もある �
●雲水の修行期間
曹洞宗(永平寺・總持寺):通常3〜5年
臨済宗(妙心寺・南禅寺・大徳寺など):道場により異なるが数年 修行後、寺院に戻り住職補佐や教師となる �
● 雲水の特徴(一般僧侶との違い)
・僧堂で共同生活
・厳格な規律(起床は午前3時前後)
・私語禁止
・外出不可(許可制)
・携帯電話・ネット使用不可(永平寺)
「生活のすべてが修行」という点が最大の特徴。
- 藤島神社
- 福井神社
- 神奈川県の總持寺