観音菩薩(かんのんぼさつ)観世音菩薩・観自在菩薩
菩薩
慈悲深い菩薩で、人々の苦しみを聞き、救済するとされています。観世音菩薩(かんぜおんぼさつ)や観自在菩薩(かんじざいぼさつ)とも呼ばれ、三十三身に変化して人々を救うとされています。
浄土宗のお仏壇の脇仏として祀られます日本では女性的なイメージがありますが、インドでは王者的なイメージが強い菩薩。
「
南無観世音菩薩」と観音の名を呼んで助けを求めれば、救いを求める者の身分や境遇に合せて三十三の変化身(三十三観音)となって、いかなる者がどこにいても救済にかけつけてくれる
菩薩として信仰されています。
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観音菩薩の主要な体系
観世音菩薩には様々な種類があります
基本形
- 聖観音(しょうかんのん) 観音の原型であり、すべての変化身の基礎。数ある観音菩薩の中で、変化(へんげ)しないもとの姿を表す「観音さまの基本形」です。正式な名称は聖観世音菩薩(しょうかんぜおんぼさつ)で、正観音とも書きます。単に「観音さま」と言う場合は、この聖観音を指すことが一般的です。
- 六観音:密教で確立した観音の代表的分類。
六道(地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、天上)をそれぞれ救う観音。
・地獄道 聖観音 基本形の慈悲
・餓鬼道 千手観音 (せんじゅかんのん): 千の手と目で漏らさず救済する。
・畜生道 馬頭観音 (ばとうかんのん):頭の上に馬の頭が載っており、畜生界を救済します。忿怒相で煩悩を断つ
・修羅道 十一面観音 (じゅういちめんかんのん): 頭上の11の顔であらゆる方角を見守る。怒り・争いを鎮める
・人道 准胝観音 (じゅんていかんのん):除災、延命、子宝、病気平癒をもたらすとされ、功徳が広大無辺であることを表します。日常の迷いを導く
・天道 如意輪観音 (にょいりんかんのん): 人々の願いを叶え(如意)、煩悩を断つ(輪)。満ち足りた境涯にも救いを及ぼす
※天台宗では准胝の代わりに 不空羂索観音 を加え「七観音」とする。
・不空羂索観音(ふくうけんじゃくかんのん):羂索(鳥や獣を捕らえる網)を手に持ち、衆生を救済します。
変化観音
- 三十三観音(さんじゅうさんかんのん)— 観音経の変化身
『法華経・観世音菩薩普門品(観音経)』に説かれる「三十三応現身」が起源。 救う相手に応じて姿を変える観音の代表的体系。 代表的な三十三観音(抜粋)
・白衣観音(びゃくえかんのん): 白い衣をまとった姿で、安産や子育ての信仰を集める。
・楊柳観音(ようりゅうかんのん):柳の枝を持ち、病気平癒や苦痛の除去を祈る
・魚籃観音(ぎょらんかんのん):魚を入れた籠を持つ姿で、大漁祈願や海上安全の守護神。
・水月観音(すいげつかんのん) :水に映る月を眺め、世の無常を悟る水辺に坐す観音、優美な姿
・龍頭観音(りゅうずかんのん): 雲の中の龍の背に乗る姿
・持経観音(じけいかんのん) :経典を持ち、学業や智慧を授ける
・一葉観音(いちようかんのん) :蓮の花びら1枚に乗って波を渡る
・青頸観音(しょうけいかんのん) :首が青く、毒や厄災を飲み込む
・普悲観音(ふひかんのん) :あらゆる場所へ慈悲を行き渡らせる
・阿摩提観音(あまだいかんのん): 獅子の背に乗り、怖れを取り除く
・瑠璃観音琉璃(るりかんのん) :香炉を持ち、身心を清める
・多羅尊観音(たらかんのん) :瞳から生まれた慈悲の観音
これらは中国・日本で独自に発展し、巡礼(西国・坂東・秩父)の「三十三所」の基礎となった。
- 応現身(おうげんしん)相手に応じて 仏・天・人などに変化する観音
観音経に説かれる「観音三十三身」の原型。 観音は救う相手に応じて、仏・天・王・長者・童子などの姿に変わる。
- 聖なる指導者の姿(四聖身)最も高い悟りや教えを開いている高位の姿です。
・仏身(ぶっしん): 仏(阿弥陀如来)の姿。仏の教えで救われる相手の前に現れます。
・辟支仏身(ひゃくしぶつしん): 独学で悟りを開いた聖者の姿。
・声聞身(しょうもんしん): 仏の教えを直接聞いて修行する弟子の姿。
- 天界の神々の姿(天神身)インド神話由来の強力な神々の姿です。
・梵王身(ぼんおうしん): 宇宙の創造神(梵天)の姿。
・帝釈身(たいしゃくしん): 神々の王(帝釈天)の姿。
・大自在天身(だいじざいてんしん): 最高神(シヴァ神)の姿。
・毘沙門身(びしゃもんしん): 北方を守る武神(毘沙門天)の姿。
- 人間社会のさまざまな姿(人身)日常の社会や家庭にいる人々の姿です。相手に最も近い距離で教えを説きます。
・小王身(しょうおうしん): 国を治める王やリーダーの姿。
・長者身(ちょうじゃしん): 徳が高く、財産のある裕福な知識人の姿。
・居士身(こじしん): 在家(出家していない)で正しい道を進む人の姿。
・宰官身(さいかんしん): 役人や官僚の姿。
・比丘身、比丘尼身(びく・びくに しん): 出家した人間の僧侶や尼僧の姿。
・婦女身(ふじょしん): 女性の姿。
・童男身、童女身(どうなん・どうじょ しん): 清らかな少年や少女の姿。
- 人間以外の存在の姿(八部衆身など)神話の生き物や異類の姿です。人間以外の衆生も救うために変化します。
・龍身(りゅうしん): 水を司る龍神の姿。
・阿修羅身(あしゅらしん): 戦いの神(阿修羅)の姿。
・夜叉身(やしゃしん): 鬼神の姿。
慈悲の菩薩:観音菩薩は、人々を救済する慈悲深い菩薩として広く信仰されています。
救済の力:人々の声に耳を傾け、様々な姿に変身して救済するとされています。
三十三身:観音菩薩は、人々の救済のために三十三の姿に変身すると言われています。
代表的な菩薩:
文殊菩薩、
普賢菩薩と共に、慈悲、智慧、願行を代表する菩薩の一人とされています。
主な経典:
法華経や
般若心経に説かれています。
水の化身:観音菩薩は水の化身とも言われ、状況に応じて姿を変える柔軟性を持つとされます。
阿弥陀如来の脇侍:
阿弥陀如来の左脇侍として、
勢至菩薩と共に祀られることもあります。
観音経:観音菩薩の功徳を説いた経典として、観音経があります。
般若心経:観音菩薩の慈悲と智慧を説いた経典です。
三十三間堂:京都三十三間堂は、三十三体の観音菩薩立像が安置されていることで有名です。
ご利益
苦難を救い、心願成就、病気平癒、厄除け、そして極楽往生へと導いてくれる
- 南無観世音菩薩(なむかんぜおんぼさつ)とは、苦しむ人々を救う慈悲深い「観音様」に帰依(信じ、頼ること)する言葉です。「南無」はサンスクリット語で敬意を表す言葉、「観世音菩薩」は世の中の苦しみの声を聞き、救済する菩薩を意味します。唱えることで心の平安や現世利益を得られるとされ、七、21、108回など、日常的に唱えることが推奨されています。
- 三十三観音とは、観音菩薩が『観音経』に基づき33の姿に変身して人々を救うという信仰に基づき、観音霊場を33箇所巡る信仰や、その霊場の総称です。西国三十三所、坂東三十三観音、江戸三十三観音などがあり、巡礼・参拝することで現世安穏や極楽往生が叶うとされています。
- 救世観音(くぜかんのん/ぐぜかんのん)とは、世の中の人々の苦しみを救う観音菩薩(観世音菩薩)の別名、またはその姿をあらわした仏像のことです。特に、奈良県斑鳩町の法隆寺・夢殿に安置されている国宝の木造観音菩薩立像が有名で、聖徳太子の等身像と伝えられています。
- 般若心経行(はんにゃしんぎょう)は、大乗仏教の「空(くう)」の思想を約262文字に凝縮した、もっとも親しまれている経典の1つです。観音菩薩が執着を捨てて心の平穏を得るための「真実の知恵(般若)」を説いた内容で、お葬式や法要、写経などで幅広く唱えられています。
- 弥勒菩薩|千手観音|勢至菩薩|地蔵菩薩|虚空蔵菩薩|普賢菩薩|文殊菩薩|五大力菩薩|妙見菩薩|金剛薩埵 | 日光菩薩 | 月光菩薩 | 十一面観音
- 聖観音菩薩:瑞巌寺・宮城県松島町
- 聖観音菩薩:浅草寺 ・東京都台東区
- 聖観音菩薩:金乗院(慈眼寺)・東京都豊島区
- 聖観音菩薩:大須観音・愛知県名古屋市
- 観世音菩薩:永源寺・滋賀県東近江市
- 聖観音菩薩:津観音・三重県津市
- 27番札所 竹林山 地蔵院 神峯寺・高知県
- 37番札所 藤井山 五智院 岩本寺・高知県
- 69番 七宝山 観音寺・香川県
- 70番札所 七宝山 持宝院 本山寺・香川県
- 80番札所 白牛山 千手院 国分寺・香川県
- 83番札所 神毫山 大宝院 一宮寺・香川県
- 84番札所 南面山 千光院 屋島寺・香川県
- 85番札所 五剣山 観自在院 八栗寺・香川県
- 87番札所 補陀落山 観音院 長尾寺・香川県